天使の悪魔



「これ、あなたが吸ったタバコですよね?!」

そうなのかどうなのかはまだハッキリ分かってるわけではないけど、

何故か今は肯定式で言う。


彼は切り長い目をギョッと見開いた

「はぁ?!どっからの根拠だよ?!」

こ、根拠ぉ?

「…ないですよっ」

私は俯きながら呟いた。


「っは」

そんな私に、彼はわざとらしく大きな声で笑った

「…っな?!」

『っは』だとぉ?!

何か私完全なめられてるんですけど?!


「用がないなら邪魔なんですけど?」

彼はポケットに入れてた手を私の頭の上で横に振った。

ッシッシって言いながらね。


「っむ~…」

絶対この人だと思うのに…


…ん?

今、何かタバコの匂いがしたような……


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