恋愛温度、上昇中!

「遅かったわね」

祥子の声に何故か動揺してしまう。

「知り合い?」

新橋さんが聞く。見られてたのか、

「ええ」

あたしの短い返事は特に広がらず、祥子の新橋さんを見る甘い視線に、誰かは気付いてなかったのだと自己完結させた。誰か、なんていう必要ない。


関谷の視線が気になったけど、振り返らない。


大体、こいつの視線はいつも、あたしを惑わせる。


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