恋愛温度、上昇中!
食後のブラックコーヒーを飲みながら、なんとなく空を眺める。夏特有の入道雲が形を変えながらゆっくり動いて、それをぼんやり眺めると眠気が襲ってきてこめかみを押さえた。
眠気を振り切るように人混みに目を遣れば、
────あれは、
信号の変わった交差点を渡る、ラフな格好の男性。真っ黒い髪が風に揺れて、指先に緊張が走る。
関谷?
横顔だけだから分からない。もしも関谷だったとして、この距離で見つけられる自分が信じられない。