恋愛温度、上昇中!

だって、正直、誰が送るか、なんてどーだって良くない?大人なんだし一人で帰れる。それにタクシーだから送るも何もない気がするんだけど。


「僕と帰るのは嫌かな?」


王子はニコリと笑う。


「いえ、はぁ、まぁ」


気の抜けた返事になったのは仕方ない。だってこの会話の意味が理解できない。


「……鈍っ」


煙草を吸う姿がやたら似合う関谷が小さく呟いた言葉が私の耳元を通り過ぎた。


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