恋愛温度、上昇中!
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「高見ちゃーん、いつも通り早いねぇ。そして、その仏頂面にも磨きがかかって益々台無しだねー」


軽い口調。優し気な柔らかい声。それによく似合う二枚目眼鏡のくせに。その口調どうにかならないのか。


「…恐れ入ります」


あたしは淡々と頭を下げる。


「あらー、みっこちゃんは一緒じゃないのー?」


みっこちゃん、…光子ちゃん。


如月光子。社長の名前。社長の事を『みっこちゃん』だなんて呼ぶのはこの人位のものだと思う。ほんとに底が知れない。

「社長は今夜はジムだそうです」

「ふーん。高見ちゃんと二人でも面白くないんだけど、仕方ないねー。それにしてもみっこちゃんあれ以上体鍛えて何になるつもりだろうねぇ」



この素敵眼鏡は相変わらず、晴れやかに毒を吐く。

ほんとに、昔から変わらない。



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