恋愛温度、上昇中!
どうして、この人はあたしをこうして誘うんだろ。ボキャブラリに富んだ会話が出来る訳じゃない。機械的に相槌だけしか打たないあたしと飲むのは何の魅力もない。
―――――――――――――…「やっぱり高見ちゃんは面白いよねー」
山都さんはマジマジとあたしを見つめながらそう呟く。益々よく分からない。
「分かってないでしょー?なんで自分が特別なのか」
「…特別?」
山都さんが向けたその単語は今のあたしには全く関わりがない言葉で、眼鏡越しの彼の瞳が少しだけ細まったのを見て、また何か面白がっているのか、と思ったくらい。
「あのねー、高見ちゃんは自覚症状なさすぎ。そーゆうのは見てて苛つく」
にっこり笑う爽やかな笑顔。
「……?」
言葉遊びをしている訳じゃない、それでも何の、自覚症状、なのか分からない。
山都さんはおかしそうにクッと笑って、少しだけ眉をあげた。