恋愛温度、上昇中!
フラリとよろけた直後、見事にヒールが引っ掻かって私は派手にすっころんだ。
ジンジンと腰が痛い。
ぶつかったそれは、猿の銅像。ちょうど振り返って見上げるとそのリアルに彫刻された瞳と視線がぶつかって、気まずい。
「なあ?…馬鹿なの?」
関谷が呆れたように私を眺める。人の事を馬鹿馬鹿言いすぎでしょ。
…いやもう、単純に、恥ずかしい。
なにやってんだろ、私。
関谷が、「ほら」と手を伸ばす。
この後に及んで、伸ばされた腕をつかむことを躊躇しているとそんな私の動揺を引き上げるように関谷が腕を軽く掴んで立たせた。