恋愛温度、上昇中!
思い出を褒められたようで嬉しかったのに、私の口からでたのは「いないでしょうけど」というそっけない一言だった。
どういえば良いか分からなかったのだ。
関谷の声に嘘がなかったから−−−−
それから、園内を一周して、なんだかんだで夕暮れが近付く。
「そろそろ帰るか」
関谷の言葉に頷いて、ゲートへ向かう途中、たなびく雲の間を沈む夕日が綺麗で思わず立ち止まった。
そんなを振り返る関谷に何だか妙に居心地が悪くて眼鏡の縁に何となく手をかける。
私が関谷の横に立つのを待って、関谷はまたゆっくり歩きだす。
置きざりにしないように、そんな優しさが見えて、戸惑う。
関谷は、やっぱり分からない。
関谷の車に乗り込んで、車はゆるやかに発進した。
動物園が小さくなれば、寂しい気持ちになってしまう。
祭りが終わった後のようだと思う。
いつの間にか、気を許していることに気づいて、苦笑した。