恋愛温度、上昇中!
『眼鏡のくせに』
そんな声がトイレに響く。そこで初めて自分のアダナを知る事になる。
地味だ。アダナまで。『眼鏡』なんていくらでもいるでしょうが。短絡的で普通なのは結構だけれど。なんて胸の内で考えていた私に、『地味子』やら『不細工』やら『キモい』やら『うざい』やら何故かヒートアップした暴言は止まらない。
相手にしない。
それが多分もっと火をつけたんだろう。
面倒くさい。
黄色い声で騒ぐ目の前の同じ様な顔をした女子に薄く思った。