恋愛温度、上昇中!

『彰俊』は、確かに犬コロみたいな奴だった。
丸くてキラキラした瞳に上がった口の両端。フサフサの茶髪に無邪気な笑顔。


「あんた、松前のどこがいいの?」


顔。とでも答えたら即、辞めときなさいと言ってやろう。そう思っていたのに


「女王様な所♪」

「その癖寂しがりやで、群れてるくせに一匹狼で…」



彰俊は『好きな所』をとめどなく話した。もう、聞いてるこっちが呆れるくらい。



「…で、全部ひっくるめた可愛い顔」


最後、やっとの事で締めくくった言葉。最終的に顔かよ!とツッコミたい意識は見とれる位綺麗な、太陽みたいに明るい彰俊の笑顔を前に消えた。

「…頑張れば」


私は気付けばそう言っていた。



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