恋愛温度、上昇中!
それから私のアダナが『眼鏡』から『黒い手帳』』とか『鉄の女』とかに不本意に変わったのは後から知った話。
とにかく、祥子は、私に関わろうとしない他のメンバーをよそにどういう訳か事ある事に突っかかってきた。余程、無視されたのが腹立たしかったんだろう。
『彰俊』と呼ばれる犬コロみたいな顔をした生徒が祥子の後を追いかけ出したのもこの頃。
そりゃあもうその果てしない求愛は大学時代まで続いていたけれど、最近話題にも出なかったから忘れかけていた。
『高見!!あのストーカーをどうにかしなさいよ!!』
祥子が何故私に言ってきたのかは分からない。
『あんた委員長でしょ!!』
色恋沙汰まで関係あるのか?しかもあなたクラス違うじゃないと思ったけど、既に私の事を『高見』と呼んでくるあたり、可愛いじゃないか。と思ったのが間違いだった。