少年少女リアル
 彼女にとって、その、先輩とやらは泣くほど好きな相手だったのだろう。

もちろん、僕にだって恋愛をした事はある。
でも、こんな風に泣くほど人を好きになった事はないし、恋愛に対してこんなに熱くなった事もない。

そう思うと、痛ましくて、悲しかった。


僕が彼女を好きだったなんて。
まともに会話した事もないし、ましてや、下の名前すら分からない相手だ。それは有り得ない話だった。

僕が夢であれば良かったのに、と思った現実を、彼女は、こうあれば良かったのに、と夢を抱いた。


僕は彼女を傷付けただけだ。昨日も、今日も。


「今日話して分かったよ。曾根君が私を好きだったなんて、有り得ないって」

「うん……ごめん」

「謝られたら、傷付くよ」

僕は口を閉ざした。
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