少年少女リアル
「別に、普通だよ」
普通ってなんだ。
「文化祭に、部活で作品展とか出さないの?」
騒ぐ声が次第に遠ざかっていく。
静かになり、返事のない彼女を一瞥して、僕ははっとした。
「……実は、あんまり行ってないの」
笑って誤魔化そうとする。その表情が僕に罪悪感を滲ませる。
またもや無神経な事を口にした。
「先輩」とやらの失恋の傷を抉るような事を。僕は。
「そっか。……ごめん」
「いいの」
どこがいいんだよ。傷付いたような顔で笑って。
どうして、僕までこんなにもどかしく思わなくちゃならないんだ。
針ネズミは、僕だ。
触れては彼女を傷付け、その繰り返しで、どうしていいか分からなくなる。