俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

相当嬉しかったのか、とてもご機嫌でさっそく肩に手を回そうとした。


「杏子に殺されるよ…」


一応警告してみたけれど、「もういねーし大丈夫~」とそのまま結局肩を抱かれた。

…ふえ~~んっ。先輩助けて~…。


「くぉら言ってるそばから!! やっぱりあたし今日部活休む!」


「き、杏子!」


忘れ物でもしたのか、戻ってきた杏子とばったり鉢合わせ。

当然のごとく、翔くんは一発殴られた。


「い、いいよ杏子。大丈夫!」


本当に帰ろうとしている杏子に慌てて言う。

大会が近いという。

陸上部エースの杏子が抜けるわけにはいかないだろう。


「でもね――」


「ほんとに大丈夫だから…ね?」


「う…ん~…」


苦虫を噛み潰したような表情で、「悠由が言うなら…」と渋々引き下がってくれた。


…ほっ。

……それにー…翔くんとはちゃんと話さなきゃと思ってたしね…。


再び念を押された翔くんと一緒に、少し距離を置いて学校を出た。


「で?」


「はい?」


校門を出るなり、半歩分くらい前にいる彼が突然声を上げた。


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