俺様狼と子猫少女の秘密の時間②

――龍樹サイド――


……遅い。

遅すぎる。


もう半分終わるじゃねーか…。

あいつなにやってんだ?


腕を組み、チラチラと時折携帯の時計を見ながら、悠由を待ち続ける。

ちょうど半分昼休みが終わった頃、ガチャと扉が開いた。


「おせぇ」


「す、すみません」


…?

なにこいつ…。


「なんかあった?」


「えっ……い、いえ別に…なにも?」


嘘だ。

思いっきり嘘だ。


悠由は嘘をつくとき、絶対に俺の目を見ない。

今も、手元を弁当箱を凝視している。


「それよかほらお昼、早く食べちゃわないと…」


「お前が遅かったんだろが」


「……先輩お腹空いてるんですか?」


「……」


腹減ってイライラしてると?


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