俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
ああ…。
わがまま通り越して重い…。
「なんれもないれす…どうぞいってくらさい…うう…」
「呂律回ってねぇし。つーか行くって…風呂だし。ただの」
付け加えるように「お前が先入りたくないっつーからだろ」と言うと、大きな手のひらであたしの頬を包みこむ。
「後でゆっくり話聞く。テレビでも見て待ってな」
「うん…」
……ま、あたしも単純だよね、何回も言うけどさ。
両目、鼻、唇にキスを落としてお風呂へいった先輩の後ろ姿を、今度はハート目で見送った。
ソファにちんまりと縮こまって、向かいに置いてあるテレビをぼおっと眺める。
やっぱりなんだか寂しくなってきた。
膝を抱え、じっと床を見つめて待った。
トントントン…
数分後、廊下のほうから足音が聞こえ、弾かれたようにぴょんっとソファから飛び降りる。
自分でも分かるほどに表情は明るくなってたと思う。
たったったっとリビングの出入り口に寄り、キラキラ光ってそうなほどの目で待ち構えた。
「きゃはっ❤」
そしてタオルを頭に乗せた先輩が入ってきた瞬間、奇声を発しながら飛びついた。
「うわっ……お前、犬かよ」