俺様狼と子猫少女の秘密の時間②
「先輩っ?」
「…おせぇ」
…やっぱり?
てか先輩こそなんでそんなに早いの?
校門の外の壁の裏に顔を出すと、壁に寄りかかって腕を組む先輩がいた。
じろっと睨まれて、小さくなる。
「こ、これでも急いだんですよぅ」
「……帰るぞ」
「はーい」
ちらりと辺りを見遣り、さしあたって同じ学校の生徒がいないことを確認し、脇道から出た。
「…ねえ先輩。三年生なんですからちょっとくらいー…」
「あ?」
「イエナンデモ」
なぜそう……頑なに嫌がるんでしょう?
勉強はできるんだし……。
うんうん唸るあたしに、ぽつりと一言「うぜぇから」と投げた先輩。
「う、うぜー……?」
「教室行くとうるせぇの」
「ああ…」
なるほろ。
先輩のかっこよさに女の子達が騒ぐってことですな。