契りの歌




「…はい。失礼します。」



中に入ると、相変わらず文机に向かったままの土方さんがいた。




「お茶どうぞ。」



「ん。……なんだ。」



じっと土方さんを見ていると、ジロリと睨まれてしまった。



「い、いえ…。」



土方さんから目を逸らし、下を向いた。




分かっても、別に不思議じゃないよね。


うん。


だって、私でも気配で誰だかまで分かるときあるし。


そうだよね…。




さっきのことをうんぬん考え自己解決し、仕事の続きに戻った。





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