私の敵はチビ会長




『葉月先輩ィ!?』




後ろから見ていた沙織があたしが抱きしめられてるのを見て駆けつけてくる




ちょっ〜!!


助けて沙織〜!!



苦しくてしゃべれないあたしは心の中で叫ぶ




『ありゃ?沙織?…沙織じゃん!!』

『ぎゃっ!?』



葉月先輩という人は今度は沙織に抱きついた


なんとか逃げてる沙織はすごい必死…




はぁはぁ…。助かった…


なんだったんだろ…?今の…





『おいおい…葉月いい加減にしろよ。』

『え〜?うるさい!…や、やめてよ!?』



背が高い男の人が無理矢理沙織から葉月先輩を剥ぎ取る


抵抗する葉月先輩の言葉を無視してひきずってくその人…




す、すごい…。


あたしは感心しながらも沙織の元に駆けつける





『沙織大丈夫?』

『まぁ…志穂こそ大丈夫ぅ?』

『うん大丈夫!…ねえ…誰?あの人。』

『う〜ん。まあ…古い知り合いだよ?でも、まさか生徒会委員だったなんて…』



立ち上がりながらため息をつく沙織




あたし達は葉月先輩に気を配りながらもう一度ソファーに腰を下ろす




でもあんな人が生徒会でこの学校大丈夫なのかな?



いや…大丈夫じゃないから、会長頑張ってんだ





『あ〜!!もう。優!葉月先輩!早く生徒会やるぞ!』


『分かった。』

『え〜?やりたくないな〜』

『んなこと言ってねぇで…』

『だいたい!先輩に向かってタメ口とはなによ?』

『…ボソッ…どこが…先輩?』

『聞こえて!!もう!優もなんか言って!このチビに!!』

『あ?いまなんつった?』



3人の言い合い…いや2人

生徒会室を突き抜けて学校中に響いちゃいそう…





会長は小さいながらも必死にガンつけようとしてる


葉月先輩はそれを見下して笑ってる



優さんは…それを見てまた笑ってる













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