エクスタシー~極上のオトコ!?~
自宅の前庭に入ったところで、腰が抜けそうになった。


誰かが玄関の隅にうずくまっている。


「あ……あ……」


悲鳴にならない声を上げたとき、黒い人影が顔を上げた。


「理沙ぶー。おせーよ」


エクスタシーだ……。


玄関の脇に座り込んでいる彼は額から血を流していた。


よく見ると、額だけでなく、袖口からも流血している。


服は土でドロドロに汚れていた。


「ど、どーしたの?」


エクスタシーは苦しそうに目をつぶって、手で額を押さえ
「客の旦那がヤクザだった……」
と細い声で答えた。


女性客の借金を取り立てに行って、夫の返り討ちにあったということだろうか。


「きゅ、救急車よぶ?」


「ダメだ。警察沙汰になる」


立ち上がりかけた私を制するように、エクスタシーが腕を掴んできた。


そうだった。


悪徳金融である彼にも後ろめたいことがあるんだった。


「あ、歩ける? とにかく、中に……」




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