エクスタシー~極上のオトコ!?~
私はエクスタシーを半ば背負うようにして家の中に担ぎ込んだ。


なんとか玄関の上がり框へ座られた時、エクスタシーはほとんど意識がない状態だった。


自室のベッドに運んだ。


彼を背負えてしまう自分がちょっぴり悲しい。


濡らしたタオルで額をぬぐったとき、彼はウッとうめいて薄く目を開けた。


すぐにハッとしたような顔になり、いきなり着ているジャケットのポケットを探りはじめる。


「サイフとケータイ、取られた……」


「誰に?」


「たぶん、ヤクザ……に」


一万円札のぎっしり入っていた彼の財布を思いだした。


けど、相手が悪すぎる。


「お金、いくら入ってたの?」


「サイフはいい。ケータイ、取り返さないと……」


「仕方ないじゃん。通話、止めてもらって新しいの買い換えるしかないよ」



< 214 / 417 >

この作品をシェア

pagetop