エクスタシー~極上のオトコ!?~
どっこいしょ。


無事、寮の敷地の中に着地したアタシは、前方を見てのけぞった。


目の前に伝説のチーフパーサー、藤山和美が立ってる。


「チ、チーフ……」


アタシは気絶しそうになった。


「なに、やってるの。ちょっと、こっちに来なさい」

藤山は声をひそめるようにして、アタシの腕を引っ張った。


「チ、チーフ。いずこへ……」


アタシは片手にパンプスを持ったまま、裸足でトイレの個室に連れ込まれた。


「あなた、何を考えてるんですか。訓練中に寮を抜け出すなんて、前代未聞ですよ」


「す、すみません……」


「いいですか。よく聞きなさい」


藤山がアタシとの距離をつめてきた。


それでなくても怖い藤山の顔が更に険しいものになってる。



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