エクスタシー~極上のオトコ!?~
店員は心なしか上気した顔でレジをうち、
「五百二十円です」
と代金を告げておいて、なにやらカウンターの下の方でゴソゴソしている。


何やってんだろ。


「はい」


早くしてよ、という催促のトーンを込めた声を投げ、、理沙からせしめた千円札をカウンターに置いた。


すると店員は買った商品を詰めたビニール袋より、さらに大きな袋をカウンターの下から持ち上げてきた。


「こ、これ、試供品なんですけど……」


俯いたまま、あたしの顔も見ずに差し出す。


「は?」


「よ、良かったらどうぞ」


上目遣いの媚びるような目。


こんなもので気を引くつもりなんだろうか。


あたしも安く見られたものだわ。


ムカツク。


あんたの手が届くような女じゃなくってよ。


それでも
「どうも」
と、微笑んでしまう自分のCA根性がにくい。




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