エクスタシー~極上のオトコ!?~
笑顔でサンプルと商品を受け取った。


が、その重さにバランスを崩しそうになった。


フラつきながらコンビニを出た。


む、無理だ。


重すぎる。


ゴミ箱に捨てようとしたが、うっかりさっきの店員と目があってしまった。


ニッコリ笑いながら、心の中で、チッと舌打ち。


仕方なく、大きな袋を抱えたまま、駐車場を抜けようとした。


立ち読みしていた男が脇をすりぬけて行く。


クスッと笑われたような気がした。


ムッとしながら男を目で追った。


が、男は振り向かなかった。


男は駐車場に停めてあった車に乗って走り去った。


それはダークグリーンのジャガーだった。


それでも、食指は動かない。


アタシの五感のすべてが『この男はやめておけ』と警告していた。




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