エクスタシー~極上のオトコ!?~
私の中で何かが吹っ切れた。


もう、じゅうぶん。


彼が私を見て『ちょっと心が揺れた』って言ってくれただけでいい。


それ以上のことを求めちゃいけない。


萩野さんはこの人のものなんだ。


私はエクスタシーに頭を下げた。


「ありがとう。ぜんぶ、話してくれて」


たとえ一瞬でも、私なんかに心を動かしてくれてありがとう。


それだけで、もう、十分です……。


私はしっかりと顔を上げた。


「翔子さん。もう、怒ってないと思うし、苦しんでもいないと思う。こんなに優しい顔をして眠ってるのは、きっと萩野さんの気持ち、わかってるからだと思う」


そう言うと、エクスタシーも翔子さんの顔を見て、少し笑った。





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