エクスタシー~極上のオトコ!?~
尚道からは、あれ以来、連絡がない。


さすがに懲りたか……。


ちょっと可哀想だった気もするが、カネのない男に変に気を持たせても罪だろう。


これでいいのだ……。


そう思いながら、アタシは長い訓練生活を終え、自宅に戻った。


そして、リビングに入って我が目を疑った。


「お姉ちゃん。お帰り」


「あ。お邪魔してます」


おや?


理沙が家に二人目のオトコを連れ込んでいる。


最近の腐女子はいったいどーなってるんだ。


理沙から
「こちら宮下ノゾミさん。商社にお勤めのエリートサラリーマン」
と紹介された。


ちょっと線の細い、いかにも真面目そうな男が頭をかいている。


「勘弁してくださいよぉ。エリートなんかじゃないですよぉ」


「だって、ほんとに一流商社じゃん」


なーんて、ふたり、いいカンジだったりする。


わけもなくイラついた。


が、腐女子なんぞと同じ土俵で争うほど落ちてはいない。


「どうぞ、ごゆっくり」
と、微笑んでおいた。


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