エクスタシー~極上のオトコ!?~
アタシはしばらくの間、床に置かれたままの絵を眺めていた。


今日が自分の誕生日であることを、尚道のカードに教えられた。


他には誰も『おめでとうメール』さえ送ってこない。


「尚道さん、お姉ちゃんがこの絵のこと、気に入ったんだと思って送ってきたんだね」


理沙もしげしげと絵を眺めながら言った。


「あたし、尚道のこと、フッたんだけどね」


「はぁ?」


理沙が素っ頓狂な声を上げた。


「じ、じゃぁ、これって、手切れ金?」


「手も握らせてないのに、バカみたい」


「ウソ……」


理沙が唖然とした顔であたしを見上げていた。




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