“無”な彼。
「………何」
無表情で言う山内くん。
でも声は少し不機嫌そう。
あ…私、声だけで山内くんの感情までわかるようになってる!
ちょっとだけ心の中で喜ぶ私。
…それよりも…、
………こっ…こわい…。
「いや、あの…。さっきのは誤解といいますか、なんといいますか…」
好きな人の前だと緊張して、なかなか思うように喋れない。
しかも、相手は無表情で無口で無視をする山内くんなのだから…。
「好きと言ったのは漫画のことでありまして…山内くんのことじゃないってゆーか…」
「あっ…もちろん、山内くんのことも好きですけど!」
って私のばかああぁぁ!!!
何また告白みたいなことしてるの…。
言いたいことが全然伝わらないことに落ち込んでいると、
前からと少し掠れた笑い声が聞こえた。
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