“無”な彼。



思わず前を向くと、笑いをこらえようとしている山内くん。


辺りをキョロキョロ見回しても、私達2人しかいなくて…確かに山内しか笑ってない。



山内くんが…笑った…!


初めて見る笑った顔、笑った声。


新鮮で、すごく……


カッコイイ…。



「山内くん!笑った方が絶対いいよ!うん、断絶カッコイイ!」


そこで笑っていた山内くんが口を開いた。



「お前、正直すぎ。思ったこと、全部口に出てんじゃん」


またハハッと少し笑う。



「俺、好きとか言われんの初めて。で?」


「…で?ってどういう意味ですか…」


「だから、結局何が言いたかったのかって聞いてんの」


「結局…何って…」


「まさか、告白の続き?」


「ち…!違いますっ!」


結局何が言いたかったって、

誤解ってことだけだよね。


漫画の好きと告白の好きを間違えられて…。


そーいえば、漫画かぁ…。



そこで一つの考えが頭の中に浮かぶ。


「漫画を貸してくださいっ!」


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