雨に恋した華 〜君とずっと〜
時間が経つに連れて益々楽しめなくなっていたあたしは、トイレに行くと言って席を立った。


その時に手に持った携帯を、わざと虹ちゃんに見えるようにしたけど…


しばらく経っても、彼はあたしを追い掛けて来る事も無かったし、電話やメールをして来る事も無かった。


仕方ないって思っていても、自然と涙が溢れて来る。


虹ちゃんのバカ……


心の中で呟きながら唇を噛み締め、携帯をギュッと握り締める。


その直後に軽快な着うたが鳴り響いて、暗い雰囲気を破った。


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