王子様の甘い誘惑【完】
バタンと扉が閉まる音。
それと同時に電気が復旧して、浴室内がパッと明るくなった。
「ヤバかったぁ……」
後一歩遅かったら、蓮に裸を見られてた。
ギュッとバスタオルを胸に抱きしめて、ホッと安堵の溜息を吐く。
でも正直、蓮の指先が肩に触れた時、そんな心配は頭の中から吹っ飛んでいた。
蓮の指先が体を這っていく時のむずがゆいような不思議な感覚。
くすぐったいけど、嫌じゃない。
むしろもっと……
「……って、あたし欲求不満!?……ううん、そんなはずない!!」
あたしはブンブンと首を横に振って、それを否定した。