王子様の甘い誘惑【完】
「何で俺が理生を見ると、いっつも顔背けんの?」


「へ?」


思わず顔を上げると、バチッと至近距離で目が合った。



茶色がかった瞳は吸い込まれそうなほど澄んでいて。


その瞳に見つめられると、どうしても目を反らしてしまいたくなる。


ずっと見つめていると、その瞳の虜になってしまいそうで。



「普通の女の子は……蓮の顔まともに見れないよ」


「ハァ?何だよそれ」


蓮は自覚してる?自分のカッコよさに。


今まで一目惚れなんてしたことのなかったあたしが……


蓮には一瞬で目を奪われていた。

< 274 / 425 >

この作品をシェア

pagetop