キラキラ光る夜に


「この鈍感女っ!俺が好きでもない女にちゅーするとでも思ってんのかよ?!ふざけんな!!」


───ドサッ


ソファーの上に押し倒された。


「ち、ちか兄…?」


「好きだ!好きだ好きだ好きだ!好きなんだよ…」


ちか兄はそうと言うと唇を重ねてきた。


「…ん…ふっ…」


自分勝手で横暴であたしのことなんて考えてもくれないキス。


「…んん…ふぁ…」


噛みつくように、啄むように何度も何度も重なってくる。


「…ぁ…んぅ…」


顔を反らしても食いついてくる。


息をつく暇さえ与えてくれない。


息苦しくてだんだん何も考えられなくなる。


抵抗する力もなくなってちか兄の熱いキスに溶かされてく…。


あたしはちか兄にされるがまま何度も何度もキスをした。

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