ダークエンジェル

やはりカイルは無関係だった。

看護師が点滴液を摩り替えた事は知っていた。

そして、それがカレン・ナチュラルと言う
ドードンの母親の仕業と言う事は把握していた。

確かに優秀な調査機関があるらしい。

しかし、その後、何も動きが無いと言うこと、
2人の孫と田舎に引っ越した、ということで、

自分に対する警戒は緩めないが、
自分を狙う意味は無い。、

単に、新しいハワード家の当主に、
ガクトの仕打ちを含めての腹いせだったのだろう、
と思っていたようだった。


仮に、その孫たちが自分に会いにきたとしても、

用件をきちんと言うならばともかく、
ただ会いたい、と言ってきたぐらいで、

今の状態の自分に会わせるなど、あり得ない。

エルザに聞いてみる、
と言って電話は終わったようだ。



「そう言うことだよ。
ドリー、君たちの勘違いだ。
カイルは何も関係していない。」



電話を終えた信秀はドリーに説明した。



「でも… 引越ししてからも、
2度もおばあ様は襲われたのです。

1度は車で、
2度目はおばあ様のバッグに毒蛇が入っていました。

どちらもキースが側にいましたから… 

それでキースがカイルに会って、
きちんと謝らなければ、と言い出して… 

でも、おばあ様は怯えていて、
今は上手く動けないのです。

だから私とキースであのビルへ行きました。

2度行きましたが会えませんでした。」


「だから、それは、
今のカイルはまだ病人みたいなものだし、

周りの皆が神経を使っているんだから当たり前だって。」



カイルを心から愛しているリュウは、

いつまでもカイルを疑っているようなドリーが腹立たしい。

やっと家族が出来たカイル、心は自分たちと同じ、

と信じているリュウにとって、

カイルをまさに二重人格者のように言うドリーが許せない。

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