First Love 〜俺に惚れろ〜


――…

「次の方、どうぞー?」

と営業スマィルで声をかけてくる生徒さん。

「ヨッシャ、やっと順番きたーッ!!」


順番なんて回ってこなくていいです…。

『ぎゃーっ!!!!』


中からは泣き声に近い叫び声が聞こえ


『うわーん…っ!!えーん…っ、ヒッ…グスッ…』


出口から出てくる人はみんな泣いている。


あれが聞こえてますか?
見えてますか?


「やっぱりヤメ…」

「楽しみだな〜♪並んでよかった」

意地を張らずに「やめよぉ」と言いかけた。



かなり楽しそうなりょうの笑顔を見て、とてもそんなことは言えず…。

諦めて2人の後に続き、悲鳴のする中へと入って行った。


――…

暗い。

「ま、待ってよ2人共ぉ…っ」


周りにはメチャクチャに怖い絵や人形が置いてある。


「…っま待ってってばぁ…っ!!!!」

追いつき、咄嗟にそこにいたりょうにしがみつぃた。

「わ、ナナちゃん…!!?」

もぉヤダ…。
何で平気なの…?


「…余裕、なんだよな?こんなの」


隣から不機嫌な声がする。

「え!!?っも…もちろん!!」

「ぁ、そこの人形笑った」

「え゛!!?
お…脅かさないでよ…っ」

「お前、怖いの?」

「ぜ、ぜんぜ…」


『ヌルッ』


…ヌルッ?

嫌な予感がして後ろを振り返ると


『ヌルッ…ペタ…、ふふふ…』


床を這いながら濡れた髪を垂らしてこちらに向かってくるおば…




「き…、きゃぁあぁあーッ!!!!!!!!!」

ドンッ

『チョットそこまでおぶってくれませんかのぅ…』

よ…四つんばいババ…ッ

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