First Love 〜俺に惚れろ〜


「ん〜…?」

後ろから声がした。
声の主は、ずっと机に伏せて寝ていたりょうである。


「お前ら、どしたの?」


声に応えて後ろを向けば、りょうは悠とナナを交互に見ながら不思議そうな顔で聞いてくる。

どうしたのって

周りから見たナナ達はいつもそんなに話してるのだろうか。

チラと悠を見てみる。


「……んだよ」

「え!!?」


目が合ってしまった。
しかも、スゴい驚き方しちゃったよ…。

りょうにも「ナナちゃん驚きすぎー」なんて言われてるし。

「……っ」

顔が熱くなってくのがわかって、合ってたままの目を逸らしてしまった。

わー…ッ!!
ナナのバカっ…、目逸らしちゃダメじゃん…っ。

動揺してるのバレバレ…


「ぁ、えと、ゅ…『キーンコーンカーンコーン』

………。

まぁ、色々うまくいかないものだよね、うん。

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