First Love 〜俺に惚れろ〜
――…
試合終了後、たくさんのタオルを持って校庭に走っていく。
「お疲れサマですっ」
「お、サンキュ…!!」
「ナナちゃん仕事大変っしょ?」
先輩達にそう言われ、かなり大変デス、と返す。
「でも、やるからには頑張ります♪先輩達も頑張って下さいねッ」
「お、おぅ、サンキュー…」
「じゃあ行きますね?まだ仕事あるので!!」
先輩達の分のタオルを配り終え、残りのタオルを持って今度は一、二年が休憩している所へ行く。
「みんな、お疲れサマで…す、ぅ、わぁ!?」
みんながいる前で盛大にこけた。
最悪…、恥ずかしい…。
「痛…」
「…バカ」
声がして顔をあげると、悠が呆れ顔でしゃがんでいる。
「…っうるさぃいー」
「何もねぇとこで何でこけんだ」
「ぁ、あるもんっ、砂とか…砂とか……、す…」
な、しかない…。
「砂でこけるかバーカ」
……だって
何故かこけちゃったんだよ…。
「…お前ら付き合ってんの?」
「へ…」
いきなりそんな質問が聞こえ、悠の後ろを見る。
そぉだった…、みんなが見てる前でこけたんだっけ…っ!?
そこには興味津々に目を丸くしてこちらを見ているみなさんが…。