スキトキメイテキス【BL】
「──イブも本番もバイトか……。今時の高校生のクセに淋しいもんだな」
嘲笑うようなその口調に、僕は思わず──
「水野さんこそ仕事じゃないですか。いい歳して淋しいクリスマスですよね」
そう言い返していた。
「大人にはな、夜、っていう特別な時間があんだよ」
どうしてだろう。
勝ち誇ったように響くその声に、少し苛立つ自分がいる。
きっと、彼女が居ないことをバカにされたせいだろう。
今までそんなこと気にしたことなかったけど。
この人に言われると少し嫌かも。