スキトキメイテキス【BL】
「じゃ、お先に」
「お疲れさまでした」
笑顔で手を振る清水さんに軽く会釈をして、僕はコートを羽織る。
鞄を肩に掛けて工房の方へ向かうと、丁度出てきた俺様水野と鉢合わせになってしまった。
「お疲れさまです」
「お前、クリスマスは空いてるだろうな」
開口一番それですか!!
ニヤリとした笑みがなんだかムカつく。
「空いてるからシフト入ってるんですけど。もしかして忘れたんですか?」
ムカついたから、返す言葉も自然と刺々しくなってしまう。
クリスマスには臨時のバイトが入るみたいだけど、一大イベント日のシフトなんて既に決まっている。
今更確認することじゃないよね。