あたしを愛して。




これでもういいかな。

あたしは包丁をテーブルに置いた。


蓮は何度も刺した。

刺しすぎて顔も、体もグチャグチャだ。



もう蓮という認識すらできない。


「よし。あたしも逝こうかな」


あたしは蓮を刺した包丁で首の横に構えた。



蓮もうすぐであたしとずっと一緒になれるよ・・・。


あたしは手に力を入れた。



♪♪~♪♪~♪~~


蓮の着信が鳴った。

蓮の携帯に誰が?

あたしは包丁をテーブルに置くと蓮の携帯を取った。



「電話?」


着信相手を見て体が固まった。



「どういうこと・・・?」



蓮の携帯の画面は《由真》と表示されていた。



着信相手があたし・・・?




なんで・・・?

あたしの携帯はポケットの中。


おかしい。


あたしの携帯からなんてありえない。


着信は鳴りつづける。



あたしは勇気を振り絞って電話に出た。


「・・・もしもし?」


「・・・真由?」



電話の相手は


「真由?」


蓮の浮気相手であたしの元親友の真由からだった。



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