ノストラダムスは女子高生






そして

『ドカン、バリバリ』とか『バタバタ』
爆発音やら、集団の足音やら何やら




まず制服姿のイチル達が
『 リルカ! 』と叫びながら
部屋へ突入して来て
茫然とするリルカを抱き起こした




相変わらず俺の腕の中で
号泣し続けるアキラ





「 ―― 宇佐美アキラの身柄を拘束します

阿部先生、御引き渡し下さい 」




「 …イチル


後生だから、許してやってくれないか


コイツは " 貴婦人 "を旗に
世界を滅ぼそうとした訳でも
何でもないんだ… 」





「 イチルさん
僕からも、宜しくお願いします 」






「 ………… 御引き渡しを 」







藤本に、深く頭を下げ
アキラの両側に廻るイチル達


少し透けて来た気がする俺の腕を離れ
連行されて行くアキラ



その額から

何かペロッと、剥がれて落ちて来て


それはずっとアキラの額にあった
黒に" 悪 "一文字のシールだったけど



髪に隠れたホントのマークは

丸に白の、
茶碗と同じ柄した、ウサギさんだった








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