ノストラダムスは女子高生





「 … そうやって投げて
子供に考える事、おしつけるんじゃん! 」





「 お、上手い事言うな

さすが国語5だな 」




「 …子供にだって
大事なこといっぱいあるんだよ!! 」





「 俺も大事にしてたオモチャ
片付けないからって捨てられた時は
怒って家出したぞ 」





「 …… 何捨てられたのよ 」





「 ず〜っと一緒に寝てたヌイグルミな

名前までつけて 」





「 …どんな名前…? 」





「 それは言えないな 」





「 …変なナマエなの? 」





「 変じゃないけど、
当時の俺の人格全てが
まる見えになる名前なもので
恥ずかしくていえません。 」





毛布から少し
大惨事の顔を覗かせていたリルカが
クスクスと笑い出す




「 …そんなに、大切だったんだ 」





「 大事だったなあ

―― 何しろ死んだお母さんが
唯一買ってくれて、
手元に残ってた物だから 」






リルカが起き上がった







< 66 / 123 >

この作品をシェア

pagetop