ノストラダムスは女子高生
声をかけて来たのはアキラ
「 …どうした? 」
「 … リルカちゃん 見てあげて
多分、泣いてるっぽいから… 」
「 ……しょうがねえな… 」
まだ蓑虫のまま
ベットで布団に包まるリルカの横
太いロープが巻いてあったらしき
ミシンで使う、ボビンみたいな
デカい木製のそれに
そのままドスンと腰掛けた
「 ―― リルカ 」
声をかけると、
押し殺していた泣き声が、一旦止む
「 …おまえの気持ちな
先生、よく判るぞ 」
そういった途端に
思い切り風を起こしながら
リルカが布団を捲くり上げた
「 ――― そういう言い方キモチ悪い!
先生に
私のキモチわかるワケないじゃん!! 」
「 わかるだろ
…別にいきなり、
大人になった訳じゃない
大人が判らない、忘れたフリをするのは
考えても何も変わらないって事を
知ってしまったからなんだから 」