ノストラダムスは女子高生




アキラの体から立ち上る
全身を包んだ、湯気みたいなものは銀



かたや藤本の方は
キラキラした金色の粒が
体中から吹き出ていて




…… それが巨大な手の形になり、延びて

ちょうど二人の間辺りで
かなりいい勝負の、腕相撲をしている



今は藤本が、少し優勢だ






「 どっちもいいぞ! ガンバレ!


アキラ! こう手首を…
内側に巻き込んでみたらどうかな! 」





「 …な、なに?!

ユウジ、
私たちが何してるか見えてんの?!



" なんかここ、
イヤ〜な感じだよね "とか
周り全員が言ってても
平気で廃墟、歩き回れるあんたが?! 」




「 ああ!

藤本も、女だからって遠慮するなよ!
試合は試合だからな!!
ズルはナシだぞズルは! 」




藤本は、ニコリと笑う




「 … アキラさん

いけませんねえ


急な天気の崩れで、
何か楽しみな事が
中止になったんだとしても

" なにも知らないリルカさんに "
その怒りをぶつけるのは
如何なものかと思いますよ…? 」




藤本を包む金色が
その言葉と一緒に、倍に膨れ上がった







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