始まりの音-絶対温度-
…なんってゆーか、衝撃的だった。
冷めた瞳をした彼女はいなくて、いつもは仮面をつけたような表情は、コロコロと自然に変わる。
彼女と委員長さんのやり取りはまるで、うん、そう、恋人同士みたいだと思った。
いつの間にあんなに距離が近づいたのかは知らないけど、祥子ちゃんが委員長さんに懐いているのは確かで、あんな顔、あんな態度今まで見た事なかった。大体、反則過ぎる。
「…まいったな」
本気で。
俺が、そうさせたかったなんて思ってしまう。
妙な感覚に少し笑った。