溺愛ダーリン&愛しのハニー
 私たちは白い息を吐きながらキスを交わす。


 ダーリンの唇の感触。


 温もり…すべてが…心に積もった切なく悲しい思いを溶かしてゆく。



 「……ハニー…母君からのプレゼントだ…」


 キスの後…ダーリンはコートのポッケから小さなジュエリーケースを取り出す。


 「母君からハニーへ…」


 ダーリンはジュエリーケースから…エメラルドの指輪を出した。


 私の左手の薬指に填め込んだ。



 「……」


 
 見たこともない…大きなエメラルド。



 「デンベル家に代々伝わる…指輪らしい…」


 「こんな高価な指輪…私が貰ってもいいの?」


 「ああ~」


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