【短編】Christmas Present



私は息を切らせて、病院に駆け込んだ。



病院内だということも考えず、携帯のメール画面を立ち上げる。



どこだっけ…?



___四階!




看護師さんに注意される前に、パチンと携帯を畳んだ。



ちょうど降りてきたエレベーターに飛び込む。



私は人の間に割って入って、四階のボタンを押した。



どうして私がこんなに焦っているかというと…拓都が入院したからだ。



連絡が入ったのは、ついさっき。



クラブ帰りで自転車に乗っていると、ポケットで携帯が震えたのだ。



信号待ちで何気なく見ると、それは公子さんからのメールで、拓都が事故で病院に運ばれたという旨のメールだった。



私は急いで方向転換し、全速力でかっ飛ばしてやってきたというわけ。



どんな事故かはまだわからない。



ただ、入院するとなると結構大きな事故なはずだ。



大丈夫かな。



私の頭に、身体中に包帯を巻いて、酸素マスクをかぶされた姿の拓都が浮かぶ。



…そんなことになってたら、私…。



ポンと言う音がして、ドアが開いた。



私は人を掻き分けてエレベーターを降りる。



そしてその勢いのまま走り出した。



看護師や入院患者が驚いているがそんなことにかまっていられない。



拓都…!



どこの部屋かわからないので、ナースステーションにつんのめるようにして助けを求めた。




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