愛詩-アイウタ-

「メール昨日ありがとな。てか、光璃寝るの意外に早い…」



 ペシッ



 言いかけたところで、瑠架は光璃にビンタされた。



「るぅのバカ!ひぃもう、廊下行くから!!」


 後ろでひそひそ言う声が聞こえる。多分誤解している。



 違うって!とひとりひとりに突っ込みたい。



「光璃待てって!どこの廊下だよ?」



「いいよ、ここで」



 そう言って光璃が座ったのは4組前の、少し出っ張った廊下だった。



「光璃、なんで怒ってんの?」



「2つある」



「えっ、何??」



「入口で堂々とひぃを待ってたことと、周りに聞こえる声で誤解されるようなこと言ったこと!!」


 最後ら辺は早口でまくしたてるように言った。



「悪ぃ。これから気を付けるわ。ごめんな」



「……」



 無言。


 瑠架が右手を軽くあげる。



「光璃って、けっこう恥ずかしがり屋?」



「うん。みんなに見られると、はずかしくなる時あるもん」



「オレ、光璃とならみんなに見られても平気だな」



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