君と見た空。
服や、髪や体がじっとりと濡れ、

身体全体の体温を奪っていく。


足元には水溜りが出来始め、

履いていたスニーカーは、びしょびしょになってしまっていた。


「ハァ、ハァ、ハァ、、、。」

息切れが続く。

雨で服が重くなり、

走るのも大変になってくる。


僕はその場にうずくまって、

声を殺して泣いていた―――。


周りの人たちはそんな僕のことを冷たい目で見て、

そのまま前を向いて歩いていた。


赤、黄、青、緑、、、

さまざまな色とりどりの傘が流れている道路で僕は、

ゆっくりと立ち上がった。


前を、しっかりと見つめて、、、。


僕は、、、

『君の傍を離れない。君に絶対、悲しい思いをさせない。』


そう誓ってまた再び、走り出した――。
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