君と見た空。
窓際のひまわり
「あ、雨だ。」

病室から眺める景色は暗く、

光がまったく見えなかった。


私は白く、ピンクで縁取られたパジャマを着て、

やけに白でかためられたベットに入った。


また辛くて辛くて、苦しい日々が始まると思うと、

息がつまりそうになる。


私は大きなため息をついて、

パジャマのポケットに手を突っ込んだ。


あの写真を見るために――。


前よりもクチャクチャにしわが出来た空は、

いつしか、私の心の支えになっていた。


この写真、、、遼が撮ったんだっけか?


頭の中で今でも鮮明に思い出される、

あの輝かしいほどの笑顔。


「・・・っりょ・・・う・・・。」

さみしくなった。

もう二度とあの笑顔を見ることが

出来ないのかなって思うと、

苦しくなった。




< 40 / 82 >

この作品をシェア

pagetop